1週間のお気持ち

2022/4/10

 

研修医が始まって1週間が経過した。

 

初めて顔合わせする同期や先輩研修医の方々と馴染めるように、浮かないようにと気を遣いまくるのも束の間。

オリエンテーションもほんの2日程で終わり、学生の頃想像していたよりもずっと早く病棟という現場に放り出された。

今は指導医の先生方に嫌われないように、足を引っ張らないように、気を遣いまくる毎日だ。

 

知識はないけどやる気はそこそこある初期研修医を演じるために毎日朝起きて出勤する。

大学生、いや小学生の頃からこの体に染みついたもはや私の個性とも言うべきこの遅刻癖を直す具体的な方法論はどこにもなく、ただ遅刻しないよう遅刻しないよう注意するのみだ。

それゆえにどっと疲れる時がある。

とりあえず朝起きれるように、7時間は必ず寝ることにしている。

できれば8時間は寝たいので、仕事から帰ってきたらスマホを触ったりすることもなくすぐに寝る準備に入る。

大好きなゲームも、する時間がないし今はしたいとも思わない。今回っている科は土日出勤なので、仕事のことが完全に頭から離れないからだ。

気付けば、今緊急で呼ばれたらどうしよう、あの分からない輸液と薬調べなきゃ、先生や看護師は自分のことをどう思っているだろうか、果たして当直できるだろうか、これから先やっていけるだろうか...そんなことを毎日考えている。

 

研修医の仕事は思っているより下働きだ。

4月に入る前ツイッターで多くの現役医師たちが、「研修医に求めること」と題して、挨拶や遅刻しないこと、など小学生の朝会で挙がってきても可笑しくない簡単なことを列挙していた。

その意味も今では少しわかる。

自分が学生時代馬鹿だったのも大いにあるが、今のところ私がしていることと言えば上から言われたことを「はい」「はい」と言ってやるだけだ。

別にそれが嫌だとも思わない。

むしろ、自分で考えるのは苦手だし、それゆえに自己判断で動くと怒られることが多いので、命令を聞くだけのロボットで許されるのなら私は喜んでロボットになろうじゃないか。

 

ただ、そんな研修医生活でも、毎日多くのことを教えてくれる優しい専攻医のドクターがいるのだが、その先輩が私にある言葉をかけてくださった。

「研修医の間は分からないことを質問するなりして一つずつ潰していけばいいから。」

無力すぎて何をやっていいかわからない、何から手をつけていいかわからない、そんな自分にとってはどこか目の前が少し明るくなるような、そんな励ましだった。

 

そうだ、私にも研修医期間の目標ができた。

分からないことを調べるロボットになろう。